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第128話 「地名は文化財」

 猪名川町には難読地名がいくつもあります。その筆頭が「紫合」でしょう(第49話参照)。古文書には「夕田」との表記もありますが、語源は互助組織の「結」が開いた田“結田”という説が有力です。
 昔の人は音が一致すれば自分の名でも表記にこだわらず、「差組」も「指組」や「差久見」と書いたりしています。また、同音でも美しい字やめでたい字に置き換えもしています。
 “ゆうだ”も紫雲山西鏡寺にまつわる伝説から「紫合」という表記になったともいわれます。「紫合」は全国数か所にあり、その一つの神戸市西区にも「紫合」と表記して“ゆうだ”と呼ぶ地名があります。「紫合」は“しごう”と読むことができます。「しごう」も「結」を表す言葉なので、「紫合」の字をあてたとも考えられています。
 町の子育て支援センターは柏梨田字イクシにあり、この「柏梨田」「イクシ」という地名も珍しいでしょう。
 古代“柏梨の君”が居住したという伝説から「柏梨田」といわれるようになったとの説もありますが、猪名川下流の川西市久代との関わりも考えられています。
 久代の地名起源に「旧名は柏葉田。仁徳天皇の時代に稲を献上することになり、献上用田の区画目印に串を立てたので籤稲村と名付けられた」というものがあります。「柏梨田」も元は「柏葉田」で、「イクシ」は「忌串」、献上田に立てた串と考えられます。つまり久代と柏梨田は親子の村、久代の人々が上流に開発した村が柏梨田ではないかと推測されるのです。柏梨田字イクシ周辺には、古代の土地区画、条里型地割が確認されています。

《読み方、注釈》
紫合=ゆうだ、古文書=こもんじょ、結=ゆい、結田=ゆいだ、差組=さしくみ、紫雲山西鏡寺=しうんざんさいきょうじ、柏梨田=かしうだ、柏梨=かしゅう、君=きみ、柏梨田=かしゅうだ、久代=くしろ、柏葉田=かしはだ、串=くし、籤稲村=くししろむら、忌串=いみくし

(写真:柏梨田の風景)

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