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第76話 享保の六地蔵

更新日:2014年5月1日

(写真)六地蔵第五所・天乳寺

釈尊の入滅後、弥勒仏がこの世に出現するまでの間、六道の衆生(一切の生物)を教化・救済するのが地蔵菩薩だといわれます。
六道とは仏教の世界観で、衆生の輪廻する6種の世界をいい、地獄道・餓鬼道・畜生道・阿修羅道・人間道・天上道があります。
地蔵信仰は平安時代から盛んとなり、六地蔵信仰は平安貴族小野篁が始めたと伝わっています。参議篁として小倉百人一首にも入れられている彼は、小野妹子の耳孫で、能書家小野道風の祖父です。小野小町の祖父説や、地獄との往還伝説もあります。京の都で始まった六地蔵巡拝は、各地に伝えられました。
さて、天乳寺住職下條一弘さんが町内を調査研究され「今も猪名川町で大切に祀られる・享保の六地蔵」をこのたび発行されました。
6か村10キロメートル余の巡拝路は半日でまわれ、往時地蔵の十福を願って人々は行き交い、現在もそれぞれに地蔵盆などが行われています。 (写真:六地蔵第五所・天乳寺)

《読み方、注》
享保の六地蔵=きょうほうのろくじぞう、釈尊=しゃくそん、入滅=にゅうめつ、弥勒仏=みろくぶつ、六道=ろくどう(りくどうとも)、衆生=しゅじょう、輪廻=りんね、地獄道=じごくどう、餓鬼道=がきどう、畜生道=ちくしょうどう、阿修羅道=あしゅらどう、人間道=にんげんどう、天上道=てんじょうどう、平安貴族=へいあんきぞく、小野篁=おののたかむら、参議=さんぎ、小倉百人一首=おぐらひゃくにんいっしゅ、小野妹子=おののいもこ、耳孫=じそん(曾孫の孫=ひまごの孫)、能書家=のうしょか(文字を巧みに書く人。字のとても上手な人。)、小野道風=おののみちかぜ、小野小町=おののこまち、往還=おうかん、京の都=きょうのみやこ、巡拝=じゅんぱい、天乳寺=てんにゅうじ、下條一弘=しもじょういっこう 、祀られる=まつられる、巡拝路=じゅんぱいろ、往時=おうじ、地蔵の十福=じぞうのじっぷく、行き交い=いきかい

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