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第19回猪名川町特別支援教育公開講座

第19回猪名川町特別支援教育公開講座の様子

 

7月22日(金曜日)、文化体育館小ホールで「第19回特別支援教育公開講座」を教育委員会主催で開催しました。町内外から、保護者や民生委員・児童委員などの地域の方や学校・園の教職員など180名が参加しました。

 

この講座は、2つのねらいをもって平成19年度から始めました。発達障がいや特別支援教育への理解を深めること、学校・園や地域・家庭で子ども一人一人に応じた支援ができるようになること。これらに一律の到達点はなく、将来の社会的自立と職業的自立が達成できるように、子ども一人一人の現時点の発達段階で必要な支援と指導を行うことが求められています。

 

障害者差別解消法が本年4月から施行され、障がいを理由とする差別的取扱いが禁止されるとともに、合理的配慮の提供が国公立学校では義務、私立学校では努力義務となりました。「合理的配慮」とはどんなものなのか、学校園現場ではどこまでのことが求められるのか、といったことに少し不安をお持ちの方もいらっしゃいました。

 

そこで、今回は、関西国際大学人間科学部准教授の梶 正義さんに、「子ども一人一人に応じた指導・支援 ~合理的配慮ってどんなふうに考えればいいの?~」をテーマとして講演していただきました。親しみやすい語り口調の中に、子どもへの温かい思いと支援者である大人への熱い働きかけがありました。

 

講演の前半は、インクルーシブ教育システム構築に関する国の動向や、「合理的配慮の提供」や「基礎的環境整備」について教えていただきました。考え方を理解するにあたり、梶先生ご自身の実例やその効果や課題等を紹介してくださり、たいへんわかりやすかったです。参加者は、「普段から一人一人の子どものことを考えて、その子どもに合った支援をしていることが、合理的配慮だとわかってよかったです。ただし、一方的な見方になっていることもあると気づきました。関わる大人が皆で話をして多角的に捉えて、支援しなければいけないとわかりました。」と不安が取り除かれ、新たな目標を持てたようです。

 

後半は、行動応用分析の視点から、子どもの実態把握と分析、指導・支援の工夫について、実例を通して教えていただきました。子ども一人一人の実態把握に基づく指導・支援の大切さが確認できました。また、子どもへの評価の言葉がけの大切さも学びました。梶先生がおっしゃった「99%がお手伝いで、1%しか本人が行っていなくても、できた!」あるいは「100%お手伝いでも、できた!」には、驚きました。参加者からは、「自分でさせないといけないと思いがちですが、成功体験を積み重ねることが大切なのだとわかりました。」「指導者の言葉がけによって子どもの学習意欲は変わるのだと改めて感じました。」と、発想の転換がされたことがうかがえました。

 

「一人一人に応じた指導・支援が必要です。」と何度も話された梶先生でした。支援を必要とする子どもたちが、希望をもって成長していけるように、学校・園と保護者と地域がチームとなり支援を続けたいと思います。

第19回猪名川町特別支援教育公開講座の様子

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