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第23回猪名川町特別支援教育公開講座を開催しました

7月27日(金曜日)猪名川町文化体育館小ホールで、「第23回特別支援教育公開講座」を教育委員会で開催しました。

 

この講座は平成19年度から猪名川町教育委員会主催で年2回開催しています。本講座は、(1)発達障害や特別支援教育への理解を深めること、(2)学校・園や地域・家庭で子どもたち一人一人に応じた支援ができるようになることを、目指しています。学校園の先生方、保護者、地域の方々、町外から161名の方が参加してくださいました。

今回は、桃山学院教育大学 教授 松久 眞実さんを講師としてお招きし、「すべての子ども達とのあったかクラス作り~子どもの生きづらさの理解と支援~」と題して講演をしていただきました。

松久先生が通常の学級で担任されてきた経験をもとに、特別支援教育の視点で必要なハード面(視覚支援・スケジュールの提示・教室の構造化)とソフト面(誉め方・叱り方、わかりやすいしゃべり方、指示の出し方、講師:松久眞実氏教師を信頼・尊敬しているか、立居振舞)について話をしてくださいました。子ども達に教師が怒りをぶつけるのではなく、まず冷静な判断をすること。そして、個々の行動に対してどう対応するかを考えることが、クラス全体の秩序を整えるスタートになることを伝えてくださいました。
【(例)大声で会話をする→さみしい気持ちになっている→帰属意識から自分を見てほしい→子どもの大声に対して教師が同じように叱責したり、大声を出しても絶対にクラスが落ちつく状態にはならない。→そんな時どうするか?】
秩序が整ったクラスをつくるために、松久先生が日々心がけられている4つのポイントについて話をしてくださいました。1.「いかに興奮させないか。」そのために低刺激の教室にしていくことが大切。2.「言葉を減らす」簡潔に話す。かわりに非言語(アイコンタクト・ジェスチャー)を使うことも必要。教師はどうしても沢山のことをしゃべりたくなってしまう。3.「静寂の時間」を増やす。騒がしいとよけいに騒がしくなるから、教室の音は徹底的に減らすことが必要。4.「好意に満ちたクラス作り。」好意に満ちたクラスを作るためには子どもを信じ、言い分を聞きとり、責めないことが大切。それが温かいクラスになっていく。これらのポイントは小・中学校の学校づくりだけのポイントではなく、大学でもこの4つのポイントを大切にしながら授業を進められています。
この講演を通して、子どもと関わってきたこれまでの日々を振り返りながら、自分自身を見つめ直すことができました。そして明日から出会う子ども達とどう過ごしていくかを考えることができた時間でもありました。また、大学生から気づかされたことについても話をしていただき、将来を見据えて私たちができることを考える時間にもなりました。

 



≪参加者の方からのメッセージ≫
○先生の話し方に懐かしさを感じながらわかりやすい講演の内容でした。非言語の大切さと良さを知ることができたので、アイコンタクトも活用していきたいと思いました。
○数年前の子ども達を思い出しました。自分の視野の狭さと、挑発にのって口論をしてその子どもの行動を止めきなかったことが、荒れてしまった大きな要因だったと思います。松久先生の話を聞いて、自分の中にすとんと落ちる納得する所も多く本当にためになりました。
○小学校現場で出会う、学級の様子を具体的にお話してくださりありがとうございました。今までソフト面についてなかなか言葉で説明してくださる方がいなかったので、本当にお話が聞けてよかったです。
○大学での支援を必要としている生徒さん達の話も聞くことができてよかったです。
○居心地の良いクラス作りの為に必要な、数々の内容を教えていただき大変勉強になりました。「静かな教室」「短いことば」「あたたかい声かけ」を大切にこれからも取り組んでいきたいです。
○私も子ども達と関わっていて上手くいったといった経験は少ないですが、それを分析して学びにつなげることの大切さを改めて感じました。

 


 

松久先生の講演は、会場にいる皆さん一人一人に対して、大切なメッセージを送っていただいた時間になりました。
これからも猪名川町があたたかい町でいられるように、そして、一人一人の子ども達が、自信をもって過ごせる環境になるように、皆様と一緒に猪名川町の特別支援教育を更に充実させていきたいと思います。
今日の皆様との出会いに感謝いたします。

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