新名神高速道路の建設事業にともなって、猪名川町内でも兵庫県立考古博物館による埋蔵文化財の調査が行われています。過日、広根で現地説明会が開催されました。
広根地区は、古代から栄えた記録のある所ですが、今回の発掘調査で縄文時代を始めとする様々な時代の生活の跡が見つかりました。縄文時代の土器や石器、古墳時代から奈良時代頃の土器や石敷遺構、平安時代の掘立柱建物跡や鍛冶跡、鎌倉時代の水田跡などです。
遺物では、緑釉陶器や鎌倉時代の牛の鼻輪なども見つかっており、遺構とともにそれぞれの時代の人々の生活を偲ばせてくれます。
町内の建設用地では今後も調査が続きます。また新たな発見の可能性も期待できるでしょう。
「広根遺跡」の発掘成果は、来年の3月から4月頃に兵庫県立考古博物館(兵庫県加古郡播磨町大中1-1-1)で展示される予定です。
《読み方》
広根遺跡=ひろねいせき、石敷遺構=いしじきいこう、掘立柱建物跡 =ほったてばしらたてものあと、鍛冶跡 =かじあと、水田跡 =すいでんあと、遺物 =いぶつ、緑釉陶器 =りょくゆうとうき、鼻輪 =はなわ、遺構 =いこう、偲ばせて =しのばせて、加古郡播磨町大中 =かこぐんはりまちょうおおなか
(写真:建物跡柱穴(平安時代))