本文へ

現在の場所

第44話 冬のおとずれ

(写真)摂津川辺郡木津組五ヶ村鉄砲改之帳・江戸時代

11月15日は七五三のお祝いの日です。前後の休日に町内の神社にお参りされるご家庭も多いことでしょう。
山々は常緑の中に紅と黄色が映えハイキングの楽しい季節です。またこの日は2月15日までの狩猟期の開始日でもあります。
さて、江戸時代にも現代と同じく鉄砲の所持には許可が必要で、幕府や領主の認可を得て、毎年所持状況を記した「鉄砲改帳」などを提出しなければなりませんでした。
町域に現存する史料には、各村に数挺から十数挺の鉄砲があり、所持理由は猪・鹿・猿・鳥が作物を荒らすためとあります。そのほとんどが「百姓持」で、唯一「猟師」の出てくる記録でも、仕事の内容は田畑の見回りであり、農作物を守ることを第一目的としていたのです。
ただ、北摂一帯は落語にもある猪の産地として知られており、副産物が冬の収入源ともなったようです。(写真:摂津川辺郡木津組五ヶ村鉄砲改之帳・江戸時代)

《読み方》
鉄砲改帳=てっぽうあらためちょう、
史料=しりょう(歴史的資料のこと、古文書などの紙や木簡などに書かれた記録などのこと)、各村=かくそん、数挺=すうちょう、百姓持=ひゃくしょうもち(農民が、農業のために所持すること。所持するもの。)

お問い合わせ

教育委員会 教育振興課 社会教育室
業務時間:午前8時45分~午後5時30分
〒666-0292
兵庫県川辺郡猪名川町上野字北畑11-1
電話:072-767-2600
ファックス:072-766-8904
メールフォーム
いながわ歴史ウォーク