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第48話 道の辺のお地蔵様

更新日:2014年5月1日

(写真)掛ケ坂地蔵

地蔵菩薩は、釈迦の入滅後、弥勒菩薩が出現するまでの間、無仏世界にあって一切の生物を救済するといわれる菩薩です。
日本には奈良時代に地蔵経などが伝来、平安末から信仰が広まりました。そして道祖神とも習合し、異界との接点とされた村境や辻に石像が立てられ、特に子どもの神として民衆と密接につながってきました。
猪名川町でもあちらこちらの道の辺にお地蔵様が立って、人々の暮らしを静かに見守っています。
北田原のマスつり場の向かいには、元禄6(1693)年の銘のある「掛ケ坂地蔵」が山裾にあります。碑文には天満堀江の篠九兵衛が心悦妙信童女の菩提のため建立とあり、呉服の行商に連れてきたが病死してしまった娘の身代わり地蔵で、足の病気に霊験があると伝わっています。
また差組には、頭痛など首から上の病気を治すと信仰を集める「左縄鉢巻地蔵」があります。(写真:掛ケ坂地蔵)

《読み方》
道の辺=みちのべ、地蔵菩薩=じぞうぼさつ、釈迦=しゃか、入滅後=にゅうめつご、弥勒菩薩=みろくぼさつ、無仏世界=むぶつせかい、救済=きゅうさい、地蔵経=じぞうきょう、
伝来=でんらい、平安末=へいあんまつ、道祖神=どうそじん、習合=しゅうごう、異界=いかい、村境=むらざかい、鱒つり場=ますつりば、元禄=げんろく、銘=めい、掛ケ坂=かけがざか、山裾=やますそ、碑文=ひぶん、天満堀江=てんま ほりえ、篠九兵衛=しのきゅうべえ、心悦妙信童女=しんえつみょうしんどうにょ、菩提=ぼだい、建立=こんりゅう、呉服の行商=ごふくのぎょうしょう、身代わり地蔵=みがわり じぞう、霊験=れいげん、差組=さしくみ、左縄鉢巻地蔵=ひだりなわはちまきじぞう

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