第3話 ウナギの森と山の神

更新日:2014年5月1日

(写真)藤の木

柏原から丹波へと続く「摂丹の峠道」の真横に、平成8年に完成した砂防ダムがあります。ここは、一帯が山の神をまつった「ウナギの森」でしたが、土砂災害の防止のため一部ダムとなりました。周囲の「ウナギの森」では、今なお樹齢数百年の樫の巨木や、天然のしめ縄のように巻きついた大きな藤が荘厳な雰囲気を保っています。昔は滝壷の所までウナギがのぼってきており、昭和13から17年頃を最後とする柏原の雨乞いでは、この森のウナギを八坂神社の神前に供え、雨が降ると元に返していました。
阿古谷にも同名のウナギの森がありますが、どちらのウナギの森も、また鎌倉の不動の滝でも雨乞い以外にウナギを取るのはタブーとされていました。
ここ柏原の山の神のほこらには、江戸時代の仏師「今来久兵衛」作の、雨をつかさどる「難陀竜王」「雨宝童子」の像がまつられており、その昔の柏原村の財力と文化への関心の高さを今に伝えています。(写真:藤の木)

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