木喰明満上人が猪名川町に遺した木喰仏26躯の内のひとつ、「一戎大黒天立像」(いちえびすだいこくてんりゅうぞう)が今、ふるさと館の本館に展示されています。町所蔵となった木喰仏の展示環境が整い一般公開されることになりました。
「一戎大黒天立像」は俵の上で自らかついだ袋を右足で踏む大黒天と、その左側に岩の上で鯛を抱えて左半身のみ見えている戎の両方が彫られています。
この木喰さんを見たいなあと思ったら、ふらっとふるさと館にお越しください。開館中であればいつでもゆっくり、じっくりご覧いただけます。
・正式名称 兵庫県指定重要有形文化財
旧川辺郡中谷村・六瀬村所在木喰明満作木彫群26躯のうち
一戎大黒天立像
・材 質 松 カ (素地は一部彩色)
・造 像 日 文化4年(1807)5月20日
・総 高 52.7cm
・背 銘 「日本千タイノ内」「明満仙人」「カセイ大工與清」などが記されており
大黒天と戎にちなんで以下の2句が記されている
だいこくも 七ふくうつて とりさかな
めでたいを おさえてひとつ わかゑびす
・そ の 他 木喰明満上人は他にも大黒天や戎の像をそれぞれ単独で彫っており、
特に大黒天は多く造 っています。しかし、本像のように大黒天と戎を
一材から彫っている例は珍しいといわれています。