明治10(1877)10月12日、広根に西宮警察署伊丹分署の交番所が設置され、巡邏区域内に休憩所が置かれました。町域における近代警察制度の始まりです。同16年には伊丹分署が伊丹警察署として独立、広根・尼崎・上ノ島などが分署として所属しました。広根署の管轄は中谷村・六瀬村のほか、多田・東谷両村(現川西市)、西谷村(現宝塚市)の一部でした。広根署の所在地は現広根交差点の東側、同30年には広根銀行も開設、近代の町域中心地で、近年まで料亭もありました。
昭和18(1943)年、宝塚警察署へ統合され警部補派出所となりましたが、同23年には、米国の意向を反映した「警察法」が公布され、広根は川辺地区警察署となり、署長以下41人が配置されました。同26年川西警察署を吸収し、暫定的に川西に移転したものの、同29年の第二次警察制度改革で兵庫県川西警察署となり、町域には広根派出所と木津駐在所が設置されました。
現在は木津駐在所と同57年開設の日生中央交番、広根から柏梨田を経て平成12年に移設された猪名川パークタウン交番の3拠点で猪名川町の安全・安心を守っています。
《読み方》
変遷 =へんせん、巡邏=じゅんら、管轄=かんかつ
(写真:広根警察署があった広根交差点付近 )