更新日:2014年5月1日
奥三十三所を巡る距離は、池田重義氏の調査によると、車で約98キロメートル。3から4日で回ることができます。じっくりと日数をかけ、鳥のさえずりの中を歩くのも良いでしょう。
町の南部には札所が7か所あります。上阿古谷の利本寺と普賢寺、内馬場の正林寺、紫合の西鏡寺、南田原の光台寺、銀山の甘露寺、北田原の東光寺です。廃寺5か所も北田原の観音寺を除き、およその場所が特定されました。
普賢寺、光台寺などでは元禄7年の開設時から310年にわたって御詠歌が歌い継がれています。
甘露寺には、昭和5年(1930)建立の御詠歌が刻まれた石碑が残り、寛政4年(1792)の石碑は百年後も巡礼が盛んだったことを物語ります。
また、正林寺には「多田庄奥三十三所」の文字と発願者の三人の上人の名や年号などが記された札板があり、先人の心を伝えています。(写真:甘露寺にある御詠歌が刻まれた石碑)