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第73話 六瀬村地誌(2)

更新日:2014年5月1日

「六瀬村地誌」が書かれた100年前の古老とは、皆が江戸時代生まれで、ちょうど猪名川高校の生徒達が「お年寄りに聞く」を編集したように、当時の六瀬第二尋常高等小学校の生徒達も古老にさまざまな話を聞いています。
明治38(1905)年を最後に確認されていないニホンオオカミも、古老平尾直祐氏や奥鹿次郎氏の若い頃にはたくさんおり、それにまつわる話も収録されています。
また、名所旧跡の紹介の中で、柏原の古老小北市次郎氏の句も紹介されています。「鳥が平大師」「二の瀬」「清滝」「鏡石」「永泰寺」「赤子石」「七つ石、駒の足形」「花の岩」「比叡山」「素盞鳴の社」の10句です。
比叡山とは大野山の古称で「須磨よりは丑寅にあたる比叡山古跡に残るかしわらの里」と詠まれています。
生徒達は郷土に誇りを持ち猪名川の紹介文は美文で表現され、鰻・鯰などが多くいたこと、夏休みの最大の楽しみは魚を捕ることなど記されています。
(写真:川遊びを楽しむ子ども達)

《読み方、注》
六瀬村地誌=むつせそんちし、古老=ころう、皆=みんな、平尾直祐=ひらお なおすけ、奥鹿次郎=おく しかじろう、柏原=かしわら、小北市次郎=こぎた いちじろう、鳥が平大師=とりがひら だいし、二の瀬=にのせ、清滝=きよたき、鏡石=かがみいし、永泰寺=ようたいじ、赤子石=あかごいし、七つ石=ななついし、駒の足形=こまのあしがた、花の岩=はなのいわ、比叡山=ひえのやま、素盞鳴の社=すさのお の やしろ (現在の八阪神社)、須磨=すま、丑寅=うしとら (ここでの丑寅は方角をあらわす。北東のこと。鬼門)古跡=こせき、詠まれ=よまれ、美文=びぶん、鰻=うなぎ、鯰=なまず
川遊びを楽しむ子ども達

(写真)川遊びを楽しむ子ども達

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