更新日:2014年5月1日
香り豊かな新酒の季節です。店頭には、地酒「花衣(はなごろも)」やにごり酒が並んでいます。 町域では現在、川辺酒造の「花衣」が唯一の地酒ですが、これは昭和18年に国が出した「清酒製造業整備要項」により5軒の酒造業者が合同で作った会社です。
酒造業が地域の記録に出てくるのは、江戸時代以降になりますが、時代により軒数や経営者は変わっています。大正末から昭和初頭の町域にあった酒銘は、広根の「李白」「広峰」、南田原の「屏風岩」、紫合の「萬歳亀」、木津の「福は内」「花衣」でした。
木喰上人が、般若湯(酒)をご馳走になったという万善の酒造家や、島、清水、上野にあった酒造家も、江戸時代末から明治末にかけて酒造りを中止しています。
伊丹の酒造りも、町域の人々にとって江戸時代から続く大切な現金収入の場としてなじみの深いものでした。(写真:川辺酒造)