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第63話 愛宕参りと愛宕講

更新日:2014年5月1日
 

 

(写真)清水地区で行われている愛宕講の掛け軸・清水地区

「伊勢へ七度熊野へ三度 愛宕さんへは月参り」といわれた京の西の守護、愛宕神社は全国に800の末社をもつ火の神です。この愛宕山は全国八天狗の筆頭、愛宕太郎坊が住むという修験道の聖地でもあります。
また天正10(1582)年6月2日の本能寺の変を前に、明智光秀が連歌の会を催し「時は今 雨が下しる五月哉」と詠んだ所です。
2歳までに愛宕参りをした子は一生火難から免れるといわれ、7月31日夕刻から参ると千日分の御利益があるという千日詣りには今も多くの参詣者があります。
猪名川町には数か所に愛宕山や愛宕社があります。町内の愛宕講では愛宕社に参り直会(共同飲食)をする回数や、愛宕火という8月24日に松明を焚いてする、虫送りや盆の送り火を兼ねた様な行事は減りましたが、毎年当番が総本社へ参り、頂いた「火廼要慎」のお札と榊を家々に配っています。(写真:清水地区で行われている愛宕講の掛け軸・清水地区)

《読み方、注》
愛宕参りと愛宕講=あたごまいりとあたごこう、伊勢へ七度熊野へ三度愛宕さんへは月参り=いせへななたび くまのへみたび あたごさんへは つきまいり、末社=まっしゃ、愛宕山=あたごやま、八天狗=はちてんぐ、愛宕太郎坊=あたごたろうぼう、修験道=しゅげんどう、天正=てんしょう、連歌=れんが、時は今雨が下しる五月哉=ときはいま あめがしたしる さつきかな(このときの会は「愛宕百韻(あたごひゃくいん)」と呼ばれ、光秀のこの発句(ほっく)は、梅雨を詠んだものだが「土岐は今 天が下しる五月哉」とも読め、土岐氏の出の光秀が天下をとるという決意を表したものとの解釈もある。) 火難=かなん、免れる=まぬがれる、千日分=せんにちぶん、千日詣り=せんにちまいり、愛宕社=あたごしゃ、直会=なおらい、愛宕火=あたごび、松明=たいまつ、虫送り=むしおくり、送り火=おくりび、火廼要慎=ひのようじん、お札=おふだ、榊=さかき

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